5
10
水分量の調節
体の水分は,主に食べ物や飲み物によって供給され,尿や汗,呼気などにより失わ
れている。体の水分量が減少すると,体液の塩類濃度が上昇する。また,水分が失わ
れることで,血液の総量が減るため,血圧が低下する。これらの変化は体内の様々な
場所で感知され,次のように水分量を調節する複数のしくみが働く (図27)。
|ホルモンによる調節
間脳の視床下部が体液の塩類濃度の上昇を感知すると、下垂
体後葉からのバソプレシン (抗利尿ホルモン)の分泌を促進する。 バソプレシンは腎
しゅうごうかん
vasopressin
臓の集合管 (p.128) に働きかけて, 水の再吸収を促す。 その結果, 尿量が減少する。
また,バソプレシンは,血管を収縮させて血圧を上げる働きもある。
こうしつ
mineralocorticoid
腎臓には血圧を感知する機構があり,血圧が下がると副腎皮質に働きかけて、鉱質」
コルチコイドの分泌を促す。 鉱質コルチコイドは,腎臓の細尿管(p.128) でのナ
トリウムイオン(Na*) の再吸収を促し, それに伴って水の再吸収が増大し、血圧も上
さいにょうかん
15
「がる。
自律神経系による調節 心臓が血圧の低下を感知すると, 交感神経系の働きにより,
心臓の拍動数が増加し、血圧を回復させる。
行動が関わる調節間脳には飲水中枢があり、体の水分量の減少を感知するとの
どの渇きが起こり飲水行動が起こる。