発展例題28 芳香族化合物の置換基の配向性
ものがある。
一般に,オルト位 o-やパラ位カーで置換反応をおこしやすい官能基をもつ物質には次の
問題308
CI
NH2
OH
(オルト・パラ配向性)
アニリン
クロロベンゼン
フェノール
一方,メタ位m-で置換反応をおこしやすい官能基をもつ物質には次のものがある。
NO2
.SO3H
COOH
( メタ配向性)
ニトロベンゼン ベンゼンスルホン酸
安息香酸
このことを利用すれば, 目的の化合物を効率よくつくることができる。
この情報をもとに,除草剤の原料であるm-クロロアニリンを,次のようにベンゼンから
化合物 A, B を経て合成する実験を計画した。
CI
操作 1
操作2
操作3
化合物 A
化合物 B
・NH2
ベンゼン
m-クロロアニリン
(木)
操作1~3として最も適当なものを,次の①~⑥のうちからそれぞれ1つずつ選べ。
① 濃硫酸を加えて加熱する。
② 固体の水酸化ナトリウムと混合して加熱融解する。
③鉄を触媒にして塩素を反応させる。
④ 光をあてて塩素を反応させる。
⑤ 濃硫酸と濃硝酸を加えて加熱する。
⑥ スズと濃塩酸を加えて反応させたのち, 水酸化ナトリウム水溶液を加える。
考え方
アミノ基はニトロ基を還
元して生成するので,ニ
トロ基とCIがメタ位
になる条件を考える。
①~⑥の操作では次のよ
うな変化がおこる。
①スルホン化
② アルカリ融解
|解答
DOE
クロロベンゼンは③の塩素化で生じる。 アミノ基はニトロ基を還元
すればよいので, ⑤のニトロ化を行ったのち, ⑥の還元をすればよい。
-CIはオルト・パラ配向性なので, 塩素化をしたのちにニトロ化を
行うと, オルト位, パラ位にNO2が入ってしまう。そこで,まず
ベンゼンをニトロ化してニトロベンゼンとし,次に塩素化を行うと,
ニトロ基はメタ配向性なので, m-クロロニトロベンゼンが得られる。
これを還元すると, m-クロロアニリンとなる。
③塩素化(置換)
④ 塩素化 (付加)
ニトロ化
⑥ 還元
(
操作 1
操作 2
操作3
ニトロ化
NO2 塩素化
~NO2 還元
-NH2
操作 1: ⑤
操作 2: ③
操作36