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理論: 補充問題04 冷
次の文章を読み, 下記の問1~問3に答えよ。 原子量はH=1.0, C=12,016,0
35.5 とする。
液のこのような性質の1つに凝固点降下度がある。 ベンゼンを溶媒として用いて、 凝固点降
希薄溶液は,溶質の種類に関係なく,溶媒に溶けている溶質粒子の質量モル濃度に比例する
いくつかの性質を示す。そして, その比例定数は溶媒の種類によって決まっている。
度を測定する実験を行った。
〔実験 〕
次の3つの試料を準備した。
試料 1: ベンゼン 100g
試料 2: ベンゼン 100g にパラジクロロベンゼン 1.47g を溶かした溶液
試料 3: ベンゼン 100gに安息香酸 0.610gを溶かした溶液
それぞれの試料の凝固点を測定するために, 図1に示す装置を用意した。試料を図に示す
ラに内側の容器に入れ、外側を冷却剤で冷やした。測定中は試料の温度が均一になるように、
→きまぜ棒で試料および冷却剤をよくかきまぜた。 試料の温度が約 10℃になったときから
〇秒ごとに試料の温度を精密温度計で読み取り,冷却曲線を作成した。
試料
精密温度計
880.0
O
度
温度計
かきまぜ棒
C
D
MB
冷却剤
ベンゼンの凝固点
時間
図2
図1
空気
〔結果〕
図2に試料1の冷却曲線の凝固点近傍をグラフに示す。 試料の温度は、測定開始後、徐々に
飲料の温度はほぼ一定となった。 直線 CD を延長して曲線ABと交わった点Mの温度を試料
低下し, 点Aを経由して点Bまで到達したところで急激に上昇した。 そして、 点以降では,
1の凝固点とした。
2 では 0.512 K, 試料3 では 0.154 K であった。
試料2, 試料3についても試料1と同様にして凝固点を求めたところ、凝固点降下度は試料
[考察]
る。
試料の凝固点降下度と試料2の質量モル濃度からベンゼンのモル凝固点降下が求められ
試料3の凝固点降下度とベンゼンのモル凝固点降下から求められた試料3の溶質濃度は,実
際に加えた安息香酸の質量から計算される濃度よりも低くなっている。 これは、ベンゼン
は安息香酸分子の大部分が水素結合により2分子会合して、 安定な二量体を形成するためで
(b)
ある。 安息香酸の二量体は1分子のように振る舞うため、 見かけの溶質濃度が低くなる。
問1
下線部(a)に関して,凝固点降下度の他に,溶質粒子の質量モル濃度に比例する希薄溶液
の性質を2つ記せ。 ただし,溶質は不揮発性とする。
問2 冷却曲線に関して,以下の(1)~(3)に答えよ。
(1)図2の冷却曲線上の点では,ベンゼンの状態は液体である。 点C, 点Mにおける
ベンゼンの状態をそれぞれ記せ。ゅう
冷却曲線は純粋なベンゼンの冷却曲線とは異なり、 図2の直線 CDに相当する
一部分が一定温度にならないことが多い。 その理由を30字以内で記せ。
(3) 試料2の冷却曲線を模式図で記せ。図2の冷却曲線を示した図に違いがはっきりわ
かるように示し、図2にならって凝固点に対応する温度を矢印で示せ。
問3 下線部(b)に関して, 以下の(1)~(3)に答えよ。
(1) 安息香酸の二量体を構造式で記せ。 ただし, 水素結合を点線で示すこと。
(2) 試料3の溶液中の安息香酸分子のうち二量体を形成している安息香酸分子の割合(会
合度)を有効数字2桁で記せ。 解答は答えだけでなく, 求め方や計算過程も記すこと。
(3) ベンゼンに溶かす安息香酸の量を増やしたとき、会合度の値はどのように変化するか
を記せ。
R
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