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[知識]
170. 連結された物体と摩擦■ 図のように,粗い水平
面上に置かれた質量Mの物体Aが, なめらかな滑車
を介して,質量mの物体Bと軽い糸でつながれている。
Bを静かにはなすと, Aが距離Dだけすべり 水平面
上に固定された軽いばねと衝突して, ばねをxだけ押し縮め, 物体A, Bの運動が停止
した。 Aと面との間の動摩擦係数をμ, 重力加速度の大きさを」 とする。
(1) Aがばねと衝突する直前の, 物体AとBの運動エネルギーの和と速さを求めよ。
(2) Aがばねと衝突してから停止するまでの間において, ばねの弾性力による位置エ
ネルギーの変化を, m, M, D, x, μg を用いて表せ。
(和歌山大改)
170. 連結された物1⊂学祭
■解答 (1) 運動エネルギーの和: (m-μM)gD,
速さ:
2(m-uM)gD
M+m
A
v=
M
(2) (m-μM)g(D+x)
指針 AとBの力学的エネルギーの和は,Aが動摩擦力からされた仕
事の分だけ変化する。Bは高さの変化する運動をするので,重力による
位置エネルギーは,運動の前後で変化する。 ばねに衝突して停止したと
き速さは0であり,AとBの力学的エネルギーの和は、ばねの弾性力
による位置エネルギーと重力による位置エネルギーのみである。
解説 (1) Bの最初の高さを重力による位置エネルギーの基準とし、
Aの重力による位置エネルギーをUAとすると, 最初のAとBの力学
的エネルギーの和はUA となる。 衝突する直前のBの重力による位置
エネルギーはmgDであり,このときのA,Bの速さをぃとすると
mv² + U-mgDで
衝突直前の力学的エネルギーの和は, 1/12M²+1/12/
ある。また, Aが受ける垂直抗力はMg なので, 動摩擦力の大きさは
μMg である。 A がばねに衝突する直前まで運動する間に, 動摩擦力
がAにする仕事は, μMgDとなり,この分だけ力学的エネルギーは
20
変化する。
(12/2 Mu²+1/2/mu²+Ua-mgD) U^=-μMgD
AとBの運動エネルギーの和は,
-Mu²+1 mo² = (m-μM)gD
2
2(m-uM) gD
M+m
これを”について整理すると,
(2) 運動が停止するまでに動いた距離はD+x になり, そのときの運
動エネルギーは0である。 このときの弾性力による位置エネルギーを
ひとする。 (1) と同様に, AとBの力学的エネルギーの和は,動摩擦力
からされた仕事の分だけ変化するので,
{U+U^-mg(D+x)}-U^=-μMg(D+x)
U=(m-μM)g(D+x)
ばねは自然の長さから縮むので 求める位置エネルギーの変化とは
等しい。
00000004
B
m
第Ⅰ章
力学Ⅰ
糸の張力は,Aに正.
Bに負の仕事をするので
AとBを一体とみなすと.
その仕事は 0 となる。
AとBは静止の状態か
ら運動を始めたので, 最
初の運動エネルギーはい
ずれも0である。 また,
Aの運動は高さが変化し
ないので,Aの重力によ
る位置エネルギーは一定
である。 なお, AとBは
連結されて運動している
ので, 速さは等しい。
動摩擦力は,Aが運動
する向きと逆向きにはた
らくので、負の仕事をす
る。
停止したとき, 速さが
0なので運動エネルギー
は 0, Bの位置エネルギ
-la-mg (D+x) ċ ta
る。 また, 停止するまで
に動摩擦力がした仕事は,
μMg (D+x) である。
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