マウスでは,受精後6~7日目の胚において原生殖細胞
る。
始
原生殖細胞は,将来精巣や卵巣になる生殖巣原基に移動し、受精から12日目以降に
雌雄で異なる分化過程に入る。 雌の卵巣では, 始原生殖細胞は卵原細胞へと分化した
後、受精後13日目頃に減数分裂を開始し, 減数分裂第一分裂前期まで進行する。
方,雄の精巣では, 始原生殖細胞は精原細胞の前駆細胞へと分化し、受精後15日目
頃まで増殖した後, 細胞分裂を停止する。 出生後, この前駆細胞は細胞分裂を再開し
て精原細胞となり, 一次精母細胞を経て減数分裂を行う。 このような雌雄での生殖細
胞の分化過程の違いには,減数分裂の開始を制御するタンパク質Sや, 生殖巣付近
の組織から分泌される物質 R, 物質Rを分解する酵素Cなどが関与していると考え
られている。 タンパク質 S, 物質R, 酵素 Cの働きを調べるため, 実験1~3を行っ
た。
実験 1 タンパク質Sの遺伝子である遺伝子Sの働きを失わせたマウスを作製した
ところ,このマウスでは,雌雄ともに正常に減数分裂を行うことができず,卵や精
子は形成されなかった。