環境の維持
体液中の水分量と塩類濃度の調節
汗をかいたりしてからだから水分が失われると、体液中の水分量が減少し、
相対的に体液の塩類濃度 (塩分濃度)(P.145) は上昇するよね。 すると、それ
間脳の視床下部で感知され、 脳下垂体後葉からのバソプレシンの放出(分
泌が促進されます。 この辺は, P.131 でもやったよね。
しゅうごうかん
バソプレシンの作用によって, 腎臓の集合管という部位 P.148) からの水
の再吸収が促進されるので, 尿量が減少します。 その結果, からだから失わ
れる水分量が減少します。 いいかえれば, 体液中の水分量は増加し、塩類濃
度は低下するわけです。
また、発汗により水分が失われると, 血液の総量が減少するため, 血圧 (血
液によって血管壁の受ける圧力) が低下しますが, バソプレシンの働きによ
り低下した血圧が回復します。 さらに, 腎臓には,血圧を感知するしくみが
あり、このしくみが血圧の低下を感知すると, 副腎皮質から鉱質コルチコイ
ドの分泌が促進されます。 鉱質コルチコイドは腎臓の細尿管(P.146) や集合
管でのナトリウムイオン (Na+) の再吸収を促進し, それに伴って水の再吸
収量も増加するんです。
いんすい
おっと、大切なことがもう1つありました。 からだの水分の減少が, 間脳
にある飲水中枢に感知されると、のどの渇きが起こり, 水を飲むという行動
(飲水行動) をすることも忘れてはいけませんね。
一方,飲料や食物として多量の水を摂取すると、 体液の塩類濃度の低下が
感知され,バソプレシンの放出が抑制されて、集合管からの水の再吸収量が
減少します。 その結果, 尿量が増加するので、体液中の水分量は減少するん
です。