東京科学大(東京医科歯科大)
次の文章を読み, 下記の問1~ 問7に答えよ。 原子量はH=1.0,016, S=32, Cu=
64 とする。
銅は11族の遷移金属元素で,その単体は赤味を帯びた光沢をもち,展性,延性が大きく,
電気伝導性と熱伝導性に優れている。 銅の単体は柔らかいので, 硬度を高めた合金の形で利
使用されている。 例えば亜鉛を30% (質量パーセント)含む銅の合金は黄銅とよばれ,五円硬
貨に用いられている。 黄銅を用いて以下の実験を行った。
実験 Ⅰ
ドラフト内で 7.5mol/Lの硝酸水溶
黄銅の粉末 4.00gを200mLのビーカーに入れ, (a)
液 40 mL を少しずつ加えて完全に溶解させた。ゆっくりかきまぜながら, 4mol/Lの水酸
化ナトリウム水溶液を120mL加えた。 リトマス紙でアルカリ性を確認したのち,突沸させ
ないようにかきまぜながら, 黒色になるまで(青色が消えるまで) 加熱した。 しばらく放置す
(b)
ると,
黒色の沈殿と無色透明の溶液に分かれた。 沈殿を分離し, 沈殿を数回熱湯で洗浄液
が中性になるまで洗浄してから, 200mLのビーカーに移した。 蒸留水 100mLを加えたの
ち, 18mol/Lの硫酸4mLをガラス棒をつたわらせて加え, 溶解させた。 かきまぜながら加
熱して25mLになるまで濃縮し、数日間放置した。 生じた青色の硫酸銅(II) 五水和物の結
晶をろ過し,乾燥させて重さを測ったところ 4.75gであった。
合
実験Ⅱ
実験Ⅰで得られた 4.75gの硫酸銅(Ⅱ) 五水和物を100mLのビーカーで蒸留水に溶かし
たのち,200mLのメスフラスコに移し,標線まで蒸留水を加えてよく混和した。 この
10mLをホールピペットで200mLのコニカルビーカーにとり, 5% ヨウ化カリウム水溶液
20mL, 6mol/Lの酢酸水溶液10mL, 蒸留水 40mLを加えた。 ヨウ素が遊離してヨウ化銅
(I)の沈殿が生じたが, そのまま 0.0500mol/Lのチオ硫酸ナトリウム標準液をビュレッ
(c)
トから滴下した。 滴定の途中で 0.5% デンプン水溶液を1mL加えて
生じた紫色が消え
(d)
たところを終点とした。