るほどに、
思ふに、憂くて、開けさせねば、例の家とおぼしきところにものしたり
ことわり
8
とめて、なほもあらじと思ひて、
なげきつつひとり寝る夜のあくる間はいかに久しきものとかは知る
と、例よりはひきつくろひて書きて、移ろひたる菊にさしたり。返り事、「あ
9めしつかひ
くるまでもこころみむとしつれど、とみなる召使の来あひたりつればなむ。
いと理なりつるは。
まき
こと
げにやげに冬の夜ならぬ真木の戸もおそくあくるはわびしかりけり」
さても、いとあやしかりつるほどに事なしびたり。しばしは忍びたるさま
5
「さ」とは
8なほもあらじ
くまい。
だいじょうか
9召使 太政宿
事する。
1いと理なりつ
ことについて