らAに先に手を付けるのか、Bを先に実行するのか、それを手遅れになることな
決定しなければならない。けれどもいずれが有効か、誰も見通せているわけで
はない。見通せないけれども決断しなければならないのだ。つまり、結果が分か
らないまま、分からないことに正確に対応するということ、それが政治的思考に
は求められる。政治的な思考とは、政略的な駆け引きである以前に、まずは最善
の工夫であり、最悪の回避であり、優先度の決定(価値の優先/後置の判断)な
のであって、人はそこで、最終的な「正解」が見えないままに、しかも最上の「確
かさ」を求めて考え続けなければならないのだ。
こうち
さくそう
次に、ケアの思考である。病院で、ある患者が非常に深刻な病に陥ったとき、
そしてどういう治療と看護の方針を採るかというときに、考えは立場によって大
きく異なる。医師の立場、看護師の立場、病院のスタッフの立場、患者の家族の
立場、そして何より患者本人の思いと、さまざまな思いや考えが錯綜する。その
うち誰かの意見を採れば、別の誰かが納得しない。つまりここには正解はない。
がないままスタッフたちは、猶予もなしに治療と看護の方針を決めた
これば
最後に、アートにおける思考。例えば、制作中の画家には、自分が表現しよう
と思っているものが実は何かよく分からない。描きたい、表記