きたはらはくしゅう
次の詩を読んで、あとの問いに
雪後
北原白秋
あか
安らかな雪の明りではないか、
*2あおぞら
ようも晴れた蒼穹である。
ほう、なんというかわいらしさだ、
わたぼうし
あの白い綿帽子をいただいた一つ一つの墓石は。
となり しず
ごらん
樋の上の雀よ、あの隣の閑けさを御覧、
おか
海近い丘のあの陽だまりに、早や、
栗も梅も雪をかぶかとかむったまま、
かがや
しかも輝く縁からしている。
何だかいい知らせでも来そうな気がする、
なが
こうした眺めの朝は、
藍に凪ぎ沈んだ海、あの遠くに
正しい潮の調律もととのって来た。
安らかだ、まことによう晴れた空だ。
やまばと
ほら、山鳩が来た、何の木か揺すっている。
雀よ、さあ出て揺すったがよい、
幽かな雪煙ならかえって親しい。
すべてはいている、
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a)
ひ