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高校生
答えが知りたいです!なるべく早くお願いします!!
『 く)
S田さん」は中華科理屋の主人。「忌子さん」は安田さんの奥さん。「相良さん」は店の常連、信用金庫に勤めています。安田さんは相良さんに、店の改
の融貨を担当してもらって以来、二I0年親しくしています
ある日の店での会話、今までの出会いやできごとなどさまざまな思いが一挙に浮かびあがり、それを描き出しています
の文章は、場江敏幸の小説「ピラニア」の一節です。登場人物などを参考に、後の【A]·[B]【C]を読んで後の問いに答えな
野菜の下ごしらえをしていた妻の聴子さんが顔を出して、あら、と声をあげた。
「相良さん、シャツに染みがついてるわよ」
つられて正面に坐っている相良さんに目を落とすと、背広を脱いでネクタイもゆるめたワイシャツのボタンに沿って縦に一列、点々と
染みが連なっている。こぼしたのではなく、液体がはねてできたあとのようだ。
ずいぶん派手にやっちゃったのねえ。お昼にお満麦かなんか食べたんでしょ」
当たらずといえども、遠からずですね」
やっぱり。でも、麺は嫌いじゃなかったの?」
<] (居の中での相良さん)
五目麺と中華井は具も味も親戚みたいなものよといくらすすめても麺を食べてくれない相良さんにちくりとやって、聡子さんは芝居が
かったしぐさで熱いおしぼりを渡した。最後のひと口をステンレスのスプーンで無事に食べ終えた相良さんは、いやどうもと頭を下げて
そのあたらしいおしぼりを受け取り、いきなりそれで顔の汗を拭ったりはせず染みのまわりを湿らせるようにゆっくり丁寧に押しつけた
が、 時間が経っているせいか丸模様が淡くなるだけでかえって薄くひろがったようにも見える。どうやらクリーニングに出すしかなさそ
(1) しかし相良さんてのはおかしな人だ、と安田さんは自分のことを棚にあげて思う。人差し指を真ん中にいれておしぼりの先をと
がらせ、真剣な表情で染みをつついているその格好は、のみ取りをしているオランウータンそっくりで、笑い出しそうになるのを必死に」
こらえた。髪はきちんと七三に分けて油でととのえ、ベース形の顔の下半分がいつも髭のそりたてのように青光りしている相良さんは、
おちょぼ口というのだろうか、顔に比してロもとが異様に小さく、だから口腔にもあまり余裕がないらしくて、底が真っ平らの角ばった」
レンゲではあちこちにぶつかって、うまく食べられないのだという。好物の中華井の、片栗粉でとろみのついた米粒が底面と側面のまじ
1へ
わる隅っこにへばりつくと、頬の内側でそれをこそげとるには筋肉が足りず、いったん口から出して上唇で吸うようにしてやらなければ
きれいに片づかない。まして麺などは勢いをつけて無理に吸いあげるので、ラーメン一杯でこめかみや首筋が痛くなるありさまだ。中華
井しか注文しないのはそういう不都合もあったからだが、すすっているときの口のすぼめ方がO茶巾みたいになるのも辛かった。レンゲ
じゃなくて、スブーンをください、と頼むのが安田さんにははじめ不思議でならず、理由を問うてみると、そんな話をしてくれたのだ。
逆に、スプーンはスプーンで、料理の熱が移って舌を火傷しそうになる。だからまだ冷めていないうちは箸をつかい、器の底にたまった」
米粒をレングではなくスプーンですくい取るという手間をかけた。
[B](安田さんが聡子さんと知り合った駐車場でのできごと)
常連になった相良さんだって、勘定を済ませて帰るときに、じゃあ、とか、ごちそうさまとか言うだけで、味そのものについての感想」
を聞かせてくれたことはない。やっぱり、そこそこで止まってるんだろうな、と安田さんはまた否定的に考える。まともな味になってい
ろとしたら、それはぜんぶ妻のおかげだろう。
妻と知りあったのは、見習い時代の最後にあたる時期だった。めぐりあわせの不思議というものは世に腐るほどあって、そんなにたく
さん転がっているのなら不思議でもなんでもないはずなのだが、人生の転機となったあの時期を振り返ってみると、どうしても (2) 王垢
のついた言葉を借りてきたくなる。器用で野心もあった他のふたりの見習いは、ひととおりの手順を覚えると、店長が唖然とするのも気
にせずあっさり辞めて、ひとりは調理学校へ入りなおし、ひとりはもっと条件のいい店を探すために都会へ出ていった。結局、なにをや
らせても駄目で、もっとも期待されていなかった安田さんだけが残ったのである。不器用はあいかわらずだが、数年かけげてそれを年季で
補いうるレベルまではどうにか力をのばし、(3) 本人の自覚とは裏腹に、だんだん料理人の顔になってきたねえと常連客から言われるよ
うになったころ、店長が脳卒中でとつぜん倒れた。命は取りとめたものの利き腕がだめになり、店は安田さんののサイリョウに任された。
なんとなくこうなっただけで、俺はあいかわらずばっとしない。そういう意識をぬぐいきれない安田さんは、だから識虚だった。客から
の変望や苦情には寧に耳を傾け、バイトの者が失敗してもつとめてあかるく謝罪し、いつも下手に出て嫌な空気を取n
経験が役にたっていたのかもしれない。
しかいには、患者や見舞い客を相手にした店がいくつかまとまっている。平日は大きな駐車場がいっぱいになるほどの来患があるため、
客が格えることはあまりない。時間待ちに便利な喫業店、院外処方もする薬局、写真屋、本屋、果物屋に花屋があって、構えはみすぼ
ちしいけれど商児街のようになっている。一帯を仕切っている果物屋のおかみさんの注文で、店奥の、色あせた紺地の暖簾のむこうに隠
れた十間のテーブルに、まとまった数の出前を届けたことが何度かあって、いちおうお得意さんのうちに入る大切な客だったが、(4)そ一
の日は様子が少し変だった。安田さんの直妙は当たった。おかみさんは彼がやってくるなり、あんたにお願いがあるのよ、と声を低くし
て言い、二度手間になるけど、これを病院の駐車場に届けてほしいの、と言)のである。駐車場、ですか?と驚く安田さんに、そうなの
上、東門の木陰に停まってる自いワゴン車まで運んでほしいんだよ、とおかみさんは隣にいるエプロン姿の女性のほうを指差し、こちら、
花屋の聴子さん、この人についてけばわかるから、また戻ってきてね、お代はあとで払うから、冷めないうちにすぐに行ってちょうだい、
()ーAを て、手持ちでよ。
狐につままれた気分で安囲さんは出前機のトレーをはずし、そこに三人ぶんの料科理を載せて、聡子さんが店から持ってきた花束用の白
い大きな紙をかぶせてすぐに出かけた。聡子さんは花東も持っていたが、これはなにを運んでいるのかわからないようにするためのカム
フラージ ュだと言う。説明を受けて、なるほどと事情が飲み込めた。ワゴンのなかで待ち受けているのは病院食に飽きた長期入院患者で、
家族付き陥いを条件に散歩の許可を得て、中庭からそのまま駐車場へこっそり移動し、用意された車に乗り込む。そこへ運んでもらった
禁断の店屋ものをのグンノウして、なにごともなかったかのように戻っていくというのだ。○似餌療法を課されている人もいて、へたを
ナれば命にかかわる決死の冒険である。薄味の料理に嫌気がさし、どうしても我慢できなくなってくると、前々から院内の慰問演芸会な
どに手を貸して顔のきく果物屋のおかみさんをつうじて外部に注文をとり、それを駐車場に運ぶおきまりの手順で食欲を満たすのだった。
病める人々はのドンヨクで、注文も幅ひろい。家族も同伴なので数もそのぶん多くなる。善意の仕事だって言いながら、あのおばさん、
ちゃんと手数得とってるんですよ、(6) わたしはいわゆる御近所づきあい、というか、おばさんに逆らえずにやってるだけで、と聡子さ
んは小声で言い、それに、病院側が気づいていないはすはないと思うんです、といたずらっぽい笑みを浮かべた。
6マ
ではなく果物星からの注文が、妻との出会いのきっかけだった。この地方でいちばん大きな県立病院の入り口の、道路をはさんだ
] ビラニアを飼っている階下の水族館)
川良さんは壁板に をあてて、しゃあしゃあと擦るように音を立てながら急な階段を下りていったのだが、やっぱりふらふらしてお
ぼつかないので、安川さんは絞子を焼きあげるとすぐ様子を見にいった。照明を落とした室内に蛍光灯で照らされた青白い水槽がずらり
とならび、十旅台のポンプの音が悠っている。
二年ぶりくらいかな。また大きくなりましたね。なにか育てるコツでもあるんですか」
「特別なことはなにもやってませんよ。川の水が近くて、気持ちがいいんじゃないかな」
「高度の酸素をポンプでたくさん送り込むと、やたらにでかくなるって、このあいだ新聞で読みましたよ」と相良さんが言う。
誰か俺にも酸素を送ってくれないものかな、と安田さんは思う。毎秒、毎分といわず、めいっているときだけでいいから、濃い酸素を
たっぷり吸ってみたい。金を借りる理由として自宅兼店舗の増改築をかかげたとき、大工の棟 梁にたのんで描いてもらった図面の青焼一
さと見積もりを見せたら、相良さんは事業成績よりも階下に造ろうとしている私設水族館につよい関心を示し、おもしろいじゃないです
か、客寄せにはなかなか魅力的なアイデアですよ、と言ってくれた。客寄せにするなんて考えもしなかったのに、どうして適当にやって
いることを相良さんは、そして妻は評価してくれるのだろう。熱帯魚だけじゃつまらない、尾名川でとれた雑魚も入れたらいいですよ、
に。
とうのょう
親しみがわくでしよう、と相良さんはすっかり乗り気だった
「なにもしないでこんなに大きくなるんだ。人部だなあ。たいしたものですねぇ」
いやほんとに特例なことはしてないんですよ」
( ことはなにもしない。料理も魚の飼育もおなじだ、なにがよくてなにが悪いのだか、自分でもわからないのである。時計
ようとして柚口に目を落としたら、卵色の題が一本、限に張りついている。さっきラーメンの湯を切ったときに飛んだのだろう。相
良さんぎこわらに背をむけてエンゼルフィッシュをじっと観察している隙に、安田さんはそれをつまんで、ピラニアの水槽にそっと落と
した。 こいつなら、ミス状に伸び痛みしながら沈んでいくその紐を、相良さんのワイシャツに染みをつけたご老体のようにちゅるちゅ
るといたぶったりせ、ばくりとひとロで片づけてくれるだろう。下あごの突き出た熊手みたいな口先が未知の護物に近づいたとき、う
と良さんはげっぷをした。 う、で止まって、それからぐふっと妙な音が入る。炭い密室だから、いつにも増して響く。大丈夫ですか
A種 だ に目を呼すふやけた輝は消えていた、 ひと飲みにしたのだろうか。 (8) 旭が、そいつのごつこつした顔をいく
V S みとることはできなかった
m二重線部の 「案」「 法」の漢字の読みをひらがなで記しなさい。
E二 二爪線部の「サイリョウ」@ 「タンノウ」の「ドンヨク」のカタカナを漢字に改めなさい。
(-)~ (8) の設間に、それぞれ答えなさい。
しかし相良さんてのはおかしな人だ」とありますが、安田さんが思う「相良さんのおかしさ」とはどのようなのですか。
10]から該当する一文の最初の五字を抜き出して答えなさい。
「手堀のついた言葉を借りてきたくなる」とありますが、「手垢のついた言葉」とは、どの言葉のことですか。該当する十字の
を 【B】 から抜き出して答えなさい。
「本人の自覚とは裏腹に」とありますが、安田さんの自覚は、どんなものだったのですか。傍線部の後から十五字以内の言葉
を抜き出して答えなさい。
その日は様子が少し変だった。安田さんの直感は当たった」とありますが、安田さんは何が「変だ」と思ったのですか。
最もあてはまるものを次から運び、番号で答えなさい。
内緒めかして、あんたにお願いがあるのよ、といわれたこと
の中華料理を駐車場に届けてほしい、と言われたこと
運ぶ先が木陰に停まっている白いワゴン車だったこと
eHプロン姿の女性のほうを指差して、こちら、花屋の聡子さんと紹介したこと
(マ)
「パイクじゃなくて、手持ちでよ」とありますが、おかみさんがそう言ったのはなぜですか。次から該当するものを選び、番
号で答えなさい。
e中華料理屋の出前のバイクだとわかってしまうから一
病院近くのバイク音は遠慮しなければならないから一
麻理のスープがこぼれるのを気づかって
聡子さんに案内させて一緒に行かせるため
「わたしはいわゆる御近所っきあい、というか、おばさんに逆らえずにやってるだけで、と聡子さんは小声で言い、それに、
病院側が気づいていないはずはないと思うんです、といたずらっぽい笑みを浮かべた」とあって、聡子さんの人への気配りや、
機転をきかせる明るい人柄がうかがえますが、聡子さんの、気配りや機転のさりげない様子が描かれている一文を【A]と【B】
から抜き出し、それぞれ最初の七字で答えなさい。
「特別なことはなにもしない。料理も魚の飼育もおなじだ、なにがよくてなにが悪いのだか、自分でもわからないのである」
と、安田さんは思っていますが、こんな安田さんの態度を、【B】ではどのように表現していますか。漢字二字の熟語を抜き出
して答えなさい
だが、そいつのごつごつした顔をいくらうかがっても、味がどうだったのかを読みとることはできなかった」で、この小説
は終わりますが、この安田さんの思いは、相良さんとビラニアの印象を結びつけることになります。【B】 から、それがわかる
1文の最初の六字を抜き出して答えなさい。
(の)
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