使いたい、手仕事の跡を大切にしたいという
思いがある。それは本当に手間と時間を必要
とすることで、非合理的にも思えるけれど、
物があふれかえるこの時代で、自分が物を作
ることの意味を曖昧にしたくない。自然から
も人からも搾取せず、持続していける選択を
したい。
少しでも気を抜くと、私たちは自然の循環
する輪から放り出されてしまう。 知らず知ら
ずのうちに、その輪を断ち切っているかもし
れない。全ては自分の選択に委ねられているのだとすれば、私が今日選んだ道は
どこへつながっていくだろう。この美しい世界を次の世代へ手渡すために私がで
きるのは、彼らの少し前を歩くことだけだと思う。コケで覆われた倒木や、空に
伸びるヤシャブシの木は、ただ美しくそれを繰り返している。私はまた何度でも、
そういうものとの邂逅を求めて山を歩くだろう。
タマネギで染めたのれん
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TEEL
の場
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