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かど
つごもりの夜、いたう暗きに、松どもともして、夜中過ぐるまで、人の門たた
もして
大みそか
たいそう暗い中に、
Cho
あり
まど
走り回って、
き、走り歩きて、何事にかあらん、ことごとくののしりて、足を空に惑ふが、
何事であろうか、
ものものしく大声で騒いで、足も地につかないほどあわてふためい
ているのが
あかつき
なごり
な
暁方よりさすがに音なくなりぬるこそ、年の名残も心細けれ。亡き人の来る夜と
夜明けがたから、そうはいってもやはり、
去りゆく年の余情も
P
※たま~~
あづま かた
B.
て魂祭るわざは、このごろ都にはなきを、東の方にはなほする事にてありしこそ、
六)
都ではしないけれども、関東の方ではまだ
5
あはれなりしか。
けしききのふ
He
かくて明けゆく空の気色、昨日に変はりたりとは見えねど、ひきかへめづらし
こうして
様子は、
見えないが、 うってかわって目新しい
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ここち
おほお
き心地ぞする。大路のさま、松たてわたしてはなやかにうれしげなるこそ、また
都の大通りの様子も、 ずらっと並べて
本文
あはれなれ。
(第一九段)
・
(注) 魂祭るわざ・・・死者の霊を祭る仏事。