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消費税法の特例 ステータス 完了 更正の請求②消費税法の特例- 1 前回の復習(国税通則法の原則) 納税者が提出した申告書の内容に誤りがあり、 税額が過大または還付額が過少 のときは、 法定申告期限から5年以内に限り、 税務署長に対して 「更正の請求」 ができる。 これが基本となる 「国税通則法」の原則規定。 つまり: 「払いすぎた税」 または 「もらい足りない還付」 を自分から直せる制度。 2 今回のテーマ ┃消費税法における更正の請求の特例 消費税法では、次のような「課税期間のずれ」 などが生じた場合に、 国税通則法ではカバーできない特別なケースとして、 独自の特例規定が設けられている。 3 消費税法上の特例は2つ 区分 内容 (1) 前課税期間の消費税額等の更正等に伴う特例 前の課税期間での修正・更正の影響を受 ける場合 (2) 引取りに係る課税物件 (輸入等) に関する更 正等の特例 引取り申告の修正・更正の影響を受ける 場合 (1) 前課税期間の消費税額等の更正等に伴う特例 趣旨 消費税法の特例 1
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前課税期間で修正申告 更正が行われると、 **次の課税期間 (決定を受けた課税期間) **の計算にも影響が出る場合がある。 このとき、影響を受けた後の課税期間についても、 一定の要件を満たせば2か月以内に更正の請求が可能となる。 条文趣旨 (要約) 確定申告書に記載すべき一定の金額につき修正申告書を提出し、 または更正を受 けた者は、 その修正申告書の提出等に伴い、 当該修正の影響を受けた課税期間において 納付すべき税額が過大、 または還付金額が過少となる場合には、 その修正申告書を提出した日の翌日から2か月以内に限り、 税務署長に対し更正の請求をすることができる。 具体例(図解イメージ) 消費税法の特例 期間 状況 内容 前課税期間(左側) 修正申告書提出 決定課税期間 (右側) 影響を受ける 売上を追加 税額増加 (修正申告) 売上が減少 税額減少 (更正の請求) イメージ: ● 会社は当初「右側 (当期)」で売上計上していた。 • 調査で「左側(前期)」に属する取引と判明。 • 前期:修正申告(税額増加) 当期:売上減少税額が過大更正の請求(納税者有利) 要件まとめ 内容 修正申告書を提出した者または更正を受けた者 要件 対象者 影響範囲 他の課税期間の税額計算に影響があること 結果 税額過大 or 還付金過少 請求期限 修正申告書を提出した日の翌日から2か月以内 2
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(2) 引取りに係る課税物件の更正等に伴う特例 趣旨 輸入取引(関税・引取り時の消費税)について、 引取り申告の修正により消費税額が増減した場合、 それを基礎にする課税期間の消費税にも影響が及ぶ。 そのため、これも2か月以内であれば更正の請求を認める特例。 条文趣旨 (要約) 引取り申告に記載すべき金額につき修正申告または更正を受けた者は、 その修正に伴い影響を受けた課税期間において、 税額が過大または還付金が過少となる場合には、 その修正申告書を提出した日の翌日から2か月以内に限り、 税務署長に対し更正の請求をすることができる。 イメージ図(例) 消費税法の特例 区分 内容 引取り申告 (輸入時) 修正申告で税額増加 関連課税期間 税額減少(控除額増) 更正の請求 要件 対象者 要件まとめ 内容 引取り申告の修正申告または更正を受けた者 影響範囲 結果 当該引取りを基礎とする課税期間の税額 税額過大 or 還付過少 請求期限 修正申告書提出日の翌日から2か月以内 まとめ 3
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区分 原則(国税通則 法) 根拠 起算点 期限 通則法23条 法定申告期限 5年以内 趣旨 計算誤り・控除 漏れ 消費税法の特例 ① 消費税法63条の 2 修正申告提出日 の翌日 2か月以内 前課税期間修正 の影響 消費税法の特例 ② 消費税法63条の 3 修正申告提出日 の翌日 2か月以内 引取り修正の影 響 | 理論記述上のポイント • 「税務署長に対し更正の請求をすることができる」 と表現する。 「修正申告書提出日の翌日から2か月以内」という期限が重要。 「税額過大または還付金過少」 のときに行う手続き。 • 消費税法では、国税通則法の適用がない決定課税期間における特例として位置 づけ。 4 消費税法の特例
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理論解説 理論解説 ステータス 完了 更正の請求―理論解説まとめと手続規定一 国税通則法の原則 (復習) | 原則規定 (国税通則法23条) 納税申告書を提出した者は、 次のいずれかに該当する場合には、法定申告期限から5年以内に限り、 税務署長に対して 「更正の請求」 をすることができる。 【要件】 要件番号 内容 (1) 申告書に記載した税額等の計算が、 法律に従っていなかった、 または計算誤りにより税額が 過大であったとき 2 ポイント: 上記により還付金額が過少、 または記載がなかったとき 納税者が税を払いすぎた場合や還付を少なく申告した場合に訂正を求める制度。 ② 国税通則法の特例(再確認) |特例(国税通則法23条の2) 申告書を提出した者または決定を受けた者は、 次のいずれかの事由に該当する場合には、 原則にかかわらず、 その事由が生じた日の翌日から2か月以内に限り、 税務署長に対して更正の請求をすることができる。 【特例の事由】 内容 区分 (1) 税額計算の基礎となった事実についての訴訟判決により、 基礎事実が異なることが確定した とき 2 他人に係る国税の更正決定等により、 自らの申告計算の基礎となる事実が異なることとな ったとき (3 法定申告期限後に、 やむを得ない理由により誤りを知ったとき ここまでが通則法 (共通ルール)。 1
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理論解説 これを踏まえて、 消費税法では**個別の特例 (実務的なずれ対応) **が設けられています。 3 消費税法の特例 (1)前課税期間の消費税額等の更正等に伴う特例 確定申告書に記載すべき金額について修正申告書を提出し、 または更正を受けた者が、 その修正または更正により後の課税期間の税額が過大または還付金額が過少となる場合、 修正申告書の提出日 (または通知日) の翌日から2か月以内に限り、 税務署長に対し更正の請求ができる。 【イメージ図】 区分 状況 処理 前課税期間 売上を追加 ⇒ 税額増加 (修正申告) 後課税期間 売上減少 税額過大更正の請求 「課税期間をまたいで税額が変わる」 ケースを救済する規定。 (2)引取りに係る課税物件の更正等に伴う特例 引取り申告書に記載すべき金額について修正申告または更正を受けた者が、 その修正または更正により、 当該課税期間の税額が過大または還付金額が過少となる場合には、 提出日の翌日から2か月以内に限り、 税務署長に更正の請求ができる。 輸入取引(保税地域からの引取り) に関する調整特例。 4 手続規定 (重要) ■更正の請求の手続 (提出先) 通常の国内取引に関する消費税 保税地域からの引取りに係るもの 区分 提出先 内容 一般の消費税に係る更正の請求 税務署長 輸入に係る消費税 (引取り分) 税関長 理論での書き分けポイント: ┃「税務署長」ではなく「税関長」に提出するのは、輸入取引に係る消費税のみ。 ■書面の提出義務 更正の請求をしようとする者は、 **一定の事項を記載した 「更正の請求書」 **を提出しなければならない。 主な記載事項: • 申告内容の概要 2
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• 誤りの理由 修正後の金額 • 添付資料(明細 証拠書類など) ⑤ まとめ表(通則法と消費税法の比較) 区分 根拠法令 対象 期限 提出先 備考 国税通則法(原 則) 通則法23条 すべての国税 法定申告期限か ら5年 税務署長 税額過大・還付 過少 国税通則法(特 例) 通則法23条の2 訴訟・他人更正 等 消費税法の特例 消費税法63条の 2 前課税期間の修 正影響 事由発生日の翌 日から2か月 提出日の翌日か ら2か月 税務署長 通常より短期 税務署長 課税期間ずれ対 応 消費税法の特例 消費税法63条の 3 引取りに係る更 正影響 提出日の翌日か ら2か月 税関長 輸入消費税対応 ⑥ 理論答案に書くべきポイント (記述練習用) • 「納税者は、税務署長(または税関長) に対し更正の請求をすることができる」と書く。 • 「提出期限は修正申告書の提出日の翌日から2か月以内」 と明記する。 • 「税額が過大または還付金額が過少となる場合に限る」と書く。 • 「手続は更正の請求書に必要事項を記載し提出する」 と締める。 ● ポイント要約: • 原則5年、 特例2か月。 「税務署長」と「税関長」の使い分け。 • 前課税期間修正と引取り修正の2つの特例。 • 理論問題では、「修正申告書提出日翌日から2か月以内に限り更正の請求ができる」と正確に書 く。 3 理論解説
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